昔は死者がでると、その親族や近所の女性達皆で白装束と呼ばれる白い経帷子を縫って、それを着せてから弔った。この白い経帷子を作るときは、一反の大きさのさらしと呼ばれる白い布を使い、長さは物差し等で図らずにハサミを使わないで破いて切っていき、それを集まった女性で縫っていく。その際重要なのは、縫ったあとの糸どめをつけないところで、仕付け縫いも糸どめをつけないので、完成前の仕付け糸がついた服を着ると縁起が悪いとされたのである。
手振り水とは手を洗ったあとに何かで拭かないで、手を振ることで付着した水を切ることである。昔に人が死んだ時に水をかけて蘇らせようとする風習があったので、そこから水をかけられることに死のイメージが定着したのである。