今や大半の家で見かけることが少なくなった掃除の道具である箒だが、昔は神様が宿る神聖なものであるとされ不思議な力があると信じられていた。それは、箒は昔の日本人が大切にし、神格化すらした米がなる稲を材料にして作られていて、物を掃くイメージには特別な力があると考えられたからだ。
箒を逆さまにするのは、箒に宿る神様に招いていない客や、長居して欲しくない客を早く返して欲しいとお願いするためである。
江戸時代では大判小判などの硬貨を主に使っており、現代と比べてもより静かな当時の夜中にお金を数えていると、どうしても音が鳴って周りに気づかれて危険である。それが伝わって、お金を数えても音がならない現代でも危険であるといわれている。