この迷信はとても古い歴史を持っていて、『古事記』にあるイザナギノミコトとイザナミノミコトの話をその由来としている。死んだイザナミノミコトに会いにイザナギノミコトは黄泉の国へ行ったが、イザナミノミコトは恐ろしい姿へ変貌していたので逃げ帰ろうとした。その時、イザナミノミコトが放った追っ手を櫛を投げることで食い止めたとされる。
それ以外にも、櫛は神聖視されていたり呪われていたりと、櫛にまつわる迷信は多い。
雛祭りは、体を清めるために人の代わりに人形を川に流すという中国の風習が伝来したものである。やがて、江戸時代になり豪華な人形が人気となったので川に流すことをやめ、代わりにしまうことにしたのである。